
”ピピ”こと中井卓大選手は、現在スペインのレアル・マドリーの下部組織フベニールA(U-19)に所属している攻撃的MFです。
レアルのフベニールAはプロ契約になり、その上にカスティージャ(スペイン3部)、トップチームがあります。
中井選手はU-15日本代表にも選ばれた、細やかなボールタッチで幼い頃から注目されている才能の持ち主です。
また、2021年夏のカスティージャの親善試合にも召集され、トップチームの練習にも呼ばれ、クラブの期待も徐々に高まっています。
2021年9/6の試合では、レアルのフベニールAとして、アトレティコマドリーのU-19と対戦し、10番を背負いスタメン出場を果たしています。
この成長速度から推測するに、恐らくレアルに残る限りカスティージャへの昇格は可能と思われます。
現在トップチーム・カスティージャ・フベニールA所属の若手MFのライバル達と中井選手を比較していきます。
最高値の8点をつけたのが、「テクニック」、「スピード」、「ポジション適正」の3項目。このうちテクニックについては、「非常に興味深いプレービジョンを持っている。優れたオーガナイザーであり、プレーメーカーだ」と称賛している。 そのほか「キックのパンチ力」が7点、「得点力」と「ドリブル」が6点、そして最も低かったのが、かねてより課題とされている「フィジカル」の5点だった。
◇バルベルデ(23,MF-トップ下,ボランチ等)
- レアル-カスティージャ (2016-2017)
- デポルティーボ・デ・ラ・コルーニャ (2017-2018)
- レアル・マドリード (2018- )
運動量の多さが特徴的で”小鳥”の愛称があるウルグアイ代表MFです。
身長は中井選手とほぼ同じ181cmで、強いフィジカルに基づく、粘り強い守備と推進力で前線までボールを素早く運びます。
現在、クラブ評価では、中井選手はテクニック・スピード・ポジショニングが高く評価されている反面、フィジカルの評価が課題とされています。
中井選手は得点力もあまり高い評価を受けていないため、課題のフィジカルを強化し、バルベルデ選手のようなスタイルを目指すことも出来そうです。
バルベルデ選手や久保建英選手のように、1部リーグでの経験を積ませるため、カスティージャから他のラリーガの1部チームにレンタルすることはよくあります。
完全移籍ではなく、ローン移籍という点が期待の表れだと思いますが、レアルのトップチームに戻って来れるか否かはローン先での活躍が大きく影響していそうです。
◇アントニオ・ブランコ・コンデ (21-トップ下,ボランチ等)
- レアル-フベニール A (2017-)
- レアル-カスティージャ(2019- )
トップチームの試合にも出場する、新進気鋭のスペイン代表MFです。
中盤から左右や空いたスペースをすぐに見つけ出し正確なロングボールを供給できる、ビルドアップ力が魅力の選手です。
シャビ・アロンソ選手と似た特徴を持っているともいわれます。
176cmと小柄ながらキープ力もあり、相手ディフェンスにも簡単にはボールを奪われないため、攻撃の起点を安定して作り出します。
昨年5/2のトップチームのオサスナ戦では、ターンオーバーのためモドリッチ選手を休ませ、ブランコ選手をボランチで先発出場させました。
ジダン監督からの信頼も厚く、最近の試合ではトップチームでベンチしています。
レアルは今夏にフランス代表のCMのカマヴィンガ選手(18)を獲得しました。
カマヴィンガ選手は若いながらも、フランス1部レンヌのトップチームで継続的にスタメン起用されていました。
守備力・ドリブルの推進力・ビルドアップ能力の高い選手のため、ブランコ選手のライバルになりそうです。
また、中井選手は足技と短いパスが得意ですが、ブランコ選手のような高い質のロングフィードを磨くとボランチの適正も更に高まりそうです。
◇カルロス・ドトール (20-トップ下)
非常に足元の技術とアジリティが高く、中井選手に似た特徴を持っているように見えます。
昨シーズンはカスティージャで4ゴールを決め、今季も主力として活躍しそうです。
7/31のレガネスとの親善試合では、このドトール選手にかえて中井選手が投入されました。
プレースタイルも似ている先輩のため、目下のライバルと言える選手ではないでしょうか。
課題として指摘されることもある得点力を磨くことで、ドトール選手を超えてカスティージャのスタメンになるのではないかと思います。
◇ブルーノ・イグレシアス (18,MF)
- パタコナ (2020-2021)
- レアル-フベニールA (2021- )
決定機演出力が高く、守備力やドリブルでの前への推進力も魅力的な選手です。
4大リーグの強豪クラブが獲得に関心を持つなど、注目度の高いタレントで、スペインU-17代表にも選出されています。
アジリティは中井選手の方が高いのですが、体全体の動きがきれいで加速度の高いドリブルでシンプルに抜いていきます。
元ブラジル代表のカカ選手に似た特徴を持っていると言われていて、中井選手とともに期待度の高い、U-19選手です。
中井選手とは異なる特徴を持った選手のため、やはり如何に得点力・アシスト力を高められるかが、今後の中井選手の鍵だと思います。
☆総括
現在中井選手はカスティージャの試合にもベンチ入りしており、既にフベニールA(U-19)では注目の存在になっています。
フベニールAの中でもひと際若いため、このままカスティージャに上がる可能性は高いです。
おそらくカスティージャではドトール選手とのスタメン争いが待ち構えていますが、3歳年上ですので課題のフィジカルや得点力を更に磨けば、スタメン奪取も時間の問題かと思います。
トップチーム入りに関し、中井選手や久保選手は3人という非常に少ないEU圏外枠に入る必要があり、その点でスペイン人の若手選手よりもハードルが高いです。
中井選手もカスティージャで活躍した場合、その時のEU圏外枠の状況によりますが、久保選手のような他クラブへローン移籍が高いです。
また、現在はEU圏外枠にFWヴィニシウス・ジュニオール、FWロドリゴ、DFエデル・ミリトンのブラジル代表3選手をトップチーム登録されています。
ヴィニシウス選手が来期スペイン国籍を取得すれば、EU圏外枠が一つ空くため、久保選手がレアルに戻ることができるのか否かも、注目です。
今後も、中井選手の将来に大きな期待を寄せ、応援していきます! Vamos Nakai!!
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