
今回はドイツブンデスリーガ2部に所属する4選手の、第8節終了時点での評価をご紹介します。
紹介する4選手の所属チームは、数年前まで1部で戦っていた、2部の強豪です。
今季終了後の昇格も期待できるため、非常に楽しみです!(1部に昇格するとスカパーで放映されます ※デュッセルドルフは2部ですが今季も見られます)
◇田中碧 (23)
今年2021年7月から、1年間の期限付きローン移籍(買取オプション付き)により、川崎フロンターレからドイツ2部デュッセルドルフへ加入。
第4節、8/21のホルシュタイン・キール戦にベンチ入りし、初出場を果たしました。
5節以降、4戦連続でのスタメン出場を続けており、チームでの立ち位置を既に築いています。
デュッセルドルフは4-5-1、4-1-4-1、4-4-2等、試合によって開始時点のフォーメーションを変更しますが、基本的に田中選手のポジションはインサイドハーフです。
ボール奪取やパスセンスに優れており、時に深い位置まで降りて攻撃の組み立てに参加します。
現在は未だゴール・アシストがないですが、パス成功率はおおよそ80%を超えていて、チームの攻撃に安定感をもたらしています。
また、地上戦、空中戦の勝率が40%代で低いですが、この辺りはブンデスのフィジカルの基準に慣れると徐々に上がっていく数値かと思います。
Sofa Scoreでの1試合平均の評価はチームで18位と少し低いですが、スタメン出場した5節以降の4戦で1勝しかできていない点がや未だゴール・アシストがない点が影響しています。
現在は昨季は5位でフィニッシュ、その前のシーズンは1部にいたクラブのため、これからきっと復調しますし、それにつれ田中選手も確実に上がっていきます。
実際に、8節終了時点の勝ち点は11ポイントで、1位との差は僅か6ポイントです。
毎試合先発出場し、活躍を続ければ、近い将来完全移籍に移行するでしょう。
◇1-0勝利に貢献したアウエ戦(9/12)プレー動画
◇アペルカンプ真大 (20)
昨季は6ゴール1アシストで、Sofa Scoreでの1試合平均評価はチーム8位(6.90)、今季は既に1ゴール1アシストを記録しチーム5位(6.88)と、20歳にしてデュッセルドルフの非常に重要な選手です。
アペルカンプ選手は攻撃的ミッドフィルダーや右WG、ボランチにもポジション適性があり、ライン間や狭いスペースで機敏に動き、広い視野で攻守の切り替えもうまく、高いシュート力と精度を持った選手です。
デュッセルドルフは昨季も、2部のトップクラスの3チームとは得点数で10点以上差がついていました。
今季は、フライブルクのサブチーム、フライブルクⅡで2016~2021迄監督を務めた、クリスチャン氏が7月から監督に就任しました。
若干37歳と若く、チームもスタイルを模索中の状態ですが、アペルカンプ選手に求められているのは、やはりゴールやアシストといった攻撃面での結果だと思います。
20歳にして、ゴール前での落ち着きも並外れていますので、昨季以上の出場時間数が見込める今季はより多くのゴールが期待できます。
◇好プレー&ゴール動画(U17、U19日本代表・U21ドイツ代表)
東京出身、ドイツ人の父と日本人の母を持つアペルカンプ選手はドイツ・日本両方の国籍を持っているため、どちらの代表も選択できます。
2021年9月、U-21ドイツ代表に招集され、UEFA U-21欧州選手権予選にも背番号10番を背負い、参戦し、過去にはアンダー世代で日本代表に選ばれた経験もあります。
フル代表に選ばれるまでは、まだ日本代表を選ぶことが出来ますので、是非日本代表を選んで頂きたいです。
◇板倉滉 (24)
2021年8月、かつて内田選手も在籍した、伝統ある名門クラブのシャルケ04に、マンチェスターシティから期限付き移籍(買取オプション付)しました。
昨季、シャルケは1部リーグでトップの86失点で降格しました。
守備面の強化の目的で、ボランチやセンターバックに適正のある板倉選手が補強されたとみられます。
今季シャルケでの板倉選手は、第5節デュッセルドルフ戦以降、CBで連続スタメン出場しています。
自陣でのパスの正確性や地上戦・空中戦の強さを見せ、今季の1試合平均の評価は9位、6.90ポイントとなかなかの成績です。
8節まで、4戦3勝と加入前は4戦1勝だったチームの躍進に大きく貢献しており、出場した試合で勝利を納めている点でも高く評価されています。
FWのテロッデ選手は、今季8節時点で10ゴール2アシストと好調なため、守備面の改善と他選手の復調により、1シーズンでの1部復帰が期待できそうです。
8節終了時点で9位とはいえ、1位とのポイント差はわずか4ポイント、まだまだ昇格を狙える位置です。
板倉選手にはその立役者になるだけの器がありますので、これからの活躍が非常に楽しみです。
◇デュッセルドルフ戦でのタッチ集
◇室屋成 (27)
昨年8月、室屋選手はFC東京からドイツ2部ハノーファーへ完全移籍しました。
昨季32試合に主に右サイドバックとして出場し、27試合に先発、4アシストを記録し、SofaScoreの1試合平均の評価はチーム13位の6.79ポイントと中々良い結果を残しました。
今季も開幕から8節まで6試合に出場、5試合先発出場し1アシストを記録しており、 SofaScoreの1試合平均の評価はチーム 8位の6.82ポイントと良いです。
チームは8節終了時点で13位に沈んでいますが、1位との差は7ポイントで、未だ昇格は狙えます。
現在は、2021年7月にドイツ2部のキールから移籍した同ポジションのヤニク・デーム選手に、スタメンを奪われています。
Kickerによると、ハノーファーの競技部門取締役は「ブンデス2部において最高のSBの1人」とデーム選手を非常に高く評価しているため、スタメン奪取が目下の課題かと思います。
ドリブル成功率では、室屋選手が大きく上回っていますが、デーム選手が右SBで先発起用されて3戦2勝と悪くない戦績である点で、少し時間がかかりそうです。
室屋選手はサイドバックとして、全体的に能力が高いですが、身長が174cmと比較的低い点が弱点かと思います。
ただ、デーム選手も176cmとドイツ人にしては小柄なため、なぜこのポジションを補強したのか、疑問が残ります。
昨季の記録を比較しても、パス精度やドリブル成功率や地上戦・空中戦等、若干室屋選手の方が良いため、機会さえあれば必ずスタメンは奪える実力はあります。
◇今季のアシストシーン
ハノーファーの室屋なんかアシストついてて草 pic.twitter.com/sYnj5piyT0
— Shoya (@m2as9sMsBKA0nEd) August 7, 2021
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